恋の花びら大回転
【第98話】地雷に遭遇!前編
ついに、女性用風俗で地雷を踏んでしまいました。
先日、性感マッサージの予約を入れました。専門店ではなく、出張ホストが格安で性感マッサージしてくれるというのでその店に決めたのですが、ホームページを確認した時点で「なんかおかしいな」という雰囲気を感じました…。でも、そのまま予約してしまったんです。今思えば、それが運の尽きでした。
その日、私の担当をしてくれたYさんは、待ち合わせ場所になぜか真っ赤なスポーツカーで現れました。こんな車見たことない!ていうか、都内のラブホテル行くだけなのに、車に乗る必要は全くない!自慢したかったんでしょうか。
Yさんは、背が小さくてガッシリした体型の30代。日焼けした肌に白いポロシャツ、そしてハーフパンツというセレブっぽいファッションでした。
「私、こういう車初めて乗りました」と言うと、「じゃあ、このままドライブしちゃいましょうか」と言われ、ちょっとだけキュン。非日常の世界に連れ去ってくれそうな感じが◎です。
スポーツカーでホテル街を回ったのですが、高級車に圧倒されて、ついいつもより高いラブホテルを選んでしまいました。当たり前ですが、ホテル代は私が払います。
部屋について、改めてご挨拶。しかしYさんは、いつまでたってもマッサージを始める気配がありません。変だなと思い、「今日マッサージをお願いしたいんですけど」と、切り出したところ、
「え? 性感マッサージって、あのオイルでぬるぬるさせるやつですか?」と、キョトンとされてしまった。
よくよく話を聞くと、Yさんはあくまでホストで、性感マッサージはやったことがないらしい。プレイ内容の項目に、「性感マッサージ」って書いてあるのに!?
マッサージされる気満々で来たのに、全くの未経験者が来てしまい、テンションダダ下がり。しかし一緒にラブホに入ってしまったので、今更チェンジもできません。
「マッサージはできないけど、僕のテクニックはすごいですよ!」とやたらグイグイくるんですが、残念ながらYさんの見た目も言動も好みじゃないので、全然やる気が起きませんでした。
そもそも顔が好きじゃないし、脱ぐと結構だらしない体型。動きに落ち着きがなくて、常に足音がドタバタうるさいのも気になります。またホテルに入る時、玄関に靴を投げ出したままだったのも、かなり減点でした。
仕方がないので、とりあえず風呂場でマットプレイしてもらい、その後、ベッドで全身リップ→手マンかクンニでフィニッシュという流れに。というか、Yさんがプレイ内容の確認も事前のカウンセリングも何にもしてくれないので、私が勝手に段取りを決めるしかありませんでした。
Yさんは、「手マンかクンニ」が気に入らないらしく、「挿れちゃおうよ」としつこく誘ってきましたが、お断りしました。男性からよく聞く、「嬢がやらせてあげるってしつこく言ってきたけど、あまりにもブス過ぎて無理だった」という風俗経験を、今まさに体感している私。
部屋に入って30分で、すでに猛烈に帰りたい心境です。地雷編、次回も続きます!
藍川じゅん
元ピンサロ嬢。アダルト誌にてコラム連載中。著書『大好きだって言ってんじゃん』(メディアファクトリー)が好評発売中!