恋の花びら大回転

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【第119話】「オナニー見せてください!」

2018.10.2

最近マッチングアプリを始め、おかげさまで20歳の大学生・T君とLINEを交換できました。

20歳といったらもはや息子。近親相姦プレイだってできちゃいます。

しかし、いきなりガツガツしたら怖がられてしまいそうなので、「学校では何の勉強してるんですかー?」「夏休みはどこか出かけるんですかー?」と他愛ない質問をして距離を縮めます。味方のふりして、獲物に近づく。狩りの基本です。

やりとりを続けるうちに、T君が「実はまだ女の子と付き合ったことなくて…」と告白してくれました。どどど童貞!?

やったー!! と喜びたいのを抑え、「今の20代では珍しくないよ、焦らなくて大丈夫だよ」と、あくまで優しいお姉さんを装います。しかし、T君は「でも、俺ちょっと性癖がおかしいかもしれないんです」と、深刻に悩んでいる。

まさか、うんこ食べたいとか? 骨折らないと射精しないとか?

それは確かに若いうちはパートナー探しに苦労するかも。

「いや、なんていうか、その、オナニーしてるところを誰かに見られたいっていうか…」

キャー!! 最高! まだ童貞なのにいい仕上がり!

「オナニー見たいです!!」と思わず前のめりで食いついてしまった。見た目が可愛い20歳童貞のオナニーなんて、お金払ってでも見たい。「ほんとですか!」と喜ぶT君。しかし、「いつします!? 新宿のレンタルルームにしましょうか」と具体的に話を進めようとしたら、

「えっ直接ですか?」

と一気に引かれてしまった。えっ、写真とか動画を見てほしいってことだった!?

おばさん、興奮しすぎて焦っちゃった!

「ごめん、そうだよね! いきなり会って直接じゃ怖いよね! そしたら動画みせてください!」

必死か。しかと、時すでに遅し。「妖怪・若い男のちんぽ見たい見たい見たいおばさん」であることがバレてしまい、T君は完全に引いてしまいました。

最初は彼の方から悩み相談をもちかけ、私が大人の余裕を見せていたというのに、それがあまりにも素敵な悩みだったために、途中から形成逆転。

私が土下座して「オナニー見せてください!」と頼み込み、T君が「ババアきもっ…」と怯えるという状況に。悔しい!

いつブロックされるんじゃないかとビクビクしつつも、T君とはその後もたまにオナニーLINEをしています。

LINE交換したての頃は、「おはよう!」とか「今何してるの?」って毎日LINEしてくれてたのに、最近は返信も遅く、オナニーしたい時にしか連絡してくれません。つれない! もっと妖怪のおばさんにもかまって!

いつか生で観賞する日を夢見て、今日もT君が送ってくれたオナニー画像をオカズにします。

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藍川じゅん

藍川じゅん

元ピンサロ嬢。アダルト誌にてコラム連載中。著書『大好きだって言ってんじゃん』(メディアファクトリー)が好評発売中!

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