恋の花びら大回転
【第108話】「よく知らないおじさんに説教された話 後編」
この話、今回でやっと終わりです。もうちょっとの辛抱ですよ。
大まかなあらすじは、
飲み会にA(30代女性)を呼ぶ
↓
Aが私の友達B(30代男性)と二次会でカラオケに行く
↓
Aが彼氏に「知らない間に男の人と二人きりにさせられてた」と説明する
↓
Aの彼氏が私にガン切れ
といった感じです。私もBも完全に巻き込み事故。
ちなみに、Aの彼氏に謝りに行く直前、Aから「彼氏そんなに怒ってなかったよ」と、LINEが来てました。そりゃ自分が被害者みたいな説明したんなら、彼氏が怒るわけないだろ。
これは後からAをよく知る人に聞いた話なんですが、Aは元々虚言癖のある人で、すぐにバレる嘘をつくことで有名なのだそうです。そういうの先に教えておいて!!
私がAを酔わせて、わざと男と二人きりにさせたと思い込んでいるAの彼氏。
「そんな事実はない」と言ったものの、当然聞く耳持ちません。「Aが言ってることが本当かどうかわからないけど…」と前置きした上で、唐突に切れ始めました。
「あんたには、普段からみんなが迷惑をこうむってるんですよ!」
えー!?
「Aの証言の真偽はともかく、とにかくお前が悪い」って、全く理屈が通ってませんけど、気づいてる!?
そもそも、ほぼ初対面なのに、普段私からどんな実害を受けてるの!?
ついでに言うと、今はその「普段」の話をしているわけではないので、論点がズレてますよ!(論点のすり替えにすらなってない)
というか、「本当かどうかわからないけど」をわざわざ前置きしたところを見ると、どうやら彼氏もAが適当な嘘をついていることはうすうすわかってるご様子。でも、彼女のことを悪者にしたくないから私に八つ当たりしてるだけなのでしょう。
Aも、どんなにすぐバレる嘘をついても、彼氏は必ず自分の味方になってくれるとわかってて言ってるのだろうし。
そう考えると、もう全部面倒くさくなってしまい、
「あなたはAの言うことだけを100%信じてください…」
とだけ言って、弁明は諦めました。こんな気持ち悪いカップルにこれ以上深入りするの嫌だし。
すると、「もう二度とAを飲みに誘わないでください!」と、彼氏に家を追い出されました。誘うわけねーだろ!
そんなわけで、彼氏に怒られたら可哀想と思って「全部私のせいにしていいからね!」と気を遣ったら、本当に全部私のせいにされた上に、よく知らないおじさん(Aの彼氏)にめちゃくちゃ怒られました。
自分で言ったこととはいえ、まさかこんなにアクロバティックに罪をかぶせてくるとは思ってなかったです。
理不尽なトラブルに巻き込まれ、グッタリ。口は災いの元ですね。上のお口も下のお口も迂闊なことしないように気をつけようと思いました。
あと、「あんたには普段からみんなが迷惑をこうむってるんですよ!」というフレーズは気に入ったので、今後私のキャッチコピーにしたいと思います。
おわり。
藍川じゅん
元ピンサロ嬢。アダルト誌にてコラム連載中。著書『大好きだって言ってんじゃん』(メディアファクトリー)が好評発売中!