恋の花びら大回転
【第106話】「よく知らないおじさんに説教された話 前編」
今から、皆さんに「よく知らないおっさんに、理不尽な説教されて超ムカつくんだけどー」というものすごい個人的な愚痴をこぼしますので、私のことは昔からの友達だと思って我慢強く聞いてください。
先日、友人B(漫画家、男性、30代後半)と数年ぶりに会うことになり、仲間を呼んで飲み会を開きました。
その数日前、私の知り合いの女性A(30代半ば)がBのファンだと知り、せっかくなので飲み会に誘ったところ、
「お酒飲めないんだけど、それでもよければ少しお会いしたい!」
と返信がありました。なので、彼女はソフトドリンクで参加してもらうことに。
飲み会当日、Bと私を含む5人で飲んでいるところにAが遅れて登場。席にすわるなりビールを注文しました。あれっ? と思い、「飲めないなら、無理に飲まなくていいからね」と言ったところ、
「大丈夫! でも彼氏には飲んでること言わないでおいて」
とのことでした。「体調が悪いとか、身体的な理由じゃないならまあいいか(本人も大丈夫って言ってるし)」と思い直し、そのまま気にせず飲むことに。
みんなでマッコリを注文し、ワーワーと楽しく過ごしました。
22:30にはお会計を済ませ、お開きとなった時、酔ったAが「カラオケに行きたい」と言い始めました。
みんな朝早いので遠慮し、Bは「せっかくファンの人が来てくれたのだから」と、一時間だけカラオケに付き合うことになりました。AとBを駅前のカラオケまで見送り、解散。
その後、私だけ近所で飲み直していると、Aとの共通の友人Cから「今、Aの彼氏(たぶん40代くらい)がチャリで迎えに行ったよ」と連絡が入りました。
え、まだ24時前なのに、わざわざチャリで迎えにきちゃうの!?
いい歳して!?(キモくない!?)
と、うっすら思いましたが、まあそこは「彼氏、心配性なんだな」で納得しました。
酔ってカラオケなんてしていたら、彼氏に怒られるのでは!? と思い、慌ててAにLINEを送りましたが、返信なし。Cから続報があり、「Aの彼氏がAと連絡がつかないって怒ってるよ」とのことでした。
「Cから連絡がきて、彼氏がチャリで迎えに行ったみたいだよ! もし怒られたら、酔った私に無理矢理飲まされたって言ってね! 全部私のせいにしちゃっていいからね!」
今にして思えば、この時の「全部私のせいにしちゃっていいからね」が、全ての元凶でした。
この後、Aの彼氏からめちゃくちゃ怒られるはめに…。後編に続きます。
藍川じゅん
元ピンサロ嬢。アダルト誌にてコラム連載中。著書『大好きだって言ってんじゃん』(メディアファクトリー)が好評発売中!