恋の花びら大回転
【第112話】「女性用風俗、再び! その3」
女性用性感マッサージに来たのに、一向にマッサージが始まる様子がありません。
いきなり前戯が始まってしまい、戸惑うばかり。
クンニと手マンの合わせ技(前から疑問だったんですけど、この技って名前ついてないんですかね?)を一生懸命してくれるものの、なかなかイけない。
プロならいくら時間がかかっても嫌な顔しないでくれるので安心して楽しめるのですが、S君の場合は「仕事だから頑張ってる感」が出ていて、どうしても申し訳なくなってしまい、集中できませんでした。お客に頑張りを悟られているようでは、まだまだだぞ! たぶん私も現役時代同じこと思われてただろうけど。
クンニと手マンばかりさせても可哀想なので(お金払ってるんだから当たり前なんだけど)、途中で「マッサージしてもらってもいいですか?」と聞くと、「え? あ、ああ!」みたいな感じで、慌ててパウダーを取り出すS君。忘れてたんかい!
やっとマッサージだ! とウキウキしながらうつ伏せになったものの、背中やお尻をさわさわとフェザータッチするのみであんまり気持ちよくない。
パウダーよりオイルの方が好きだなーと思っていると、お尻に再び硬いものが。
もしかしてこの子さっきからずっと勃起してるの? すごくない?
寝たままバックの状態で擬似挿入しようとするので、
「ダメ・・・! そんなことしちゃダメ」
と拒みました。昔懐かしの日本エレキテル連合のギャグを彷彿させます。
すると、体を起こされ正常位の状態で私の手をちんちんに誘導させるS君。君のエレキテルがエレクトしてるのはわかったから! マッサージ続けてくれ!
その後も、さまざまな体位で挿入を試みようとするS君。その度に、未亡人朱美ちゃんと化す私。
まさかこの私に、若い男の子からのお誘いを拒む日が来るとは思ってもみませんでした。長く生きてると何が起こるかわかりませんね。
「奥さん」
「ダメ!」
「欲しいんでしょう?」
「ダメ、ほんとにダメ・・・!」
とやってるうちに、時間切れのアラーム。
結局「人妻に迫る若者とそれを拒みつつも体が反応してしまう熟女」というイメージプレイをしただけで、マッサージの時間はたった5分。
しかも、結局私一回もイッてない。
エレキテル部分がなければ、もっと長くクンニやマッサージできたんじゃないの!?
久々のお風俗体験は、「お金を払ったのにタダマンを迫られる」という残念な結果に。
巨根を活用したい気持ちはわかりますが、性感マッサージの看板を掲げてる以上は、お仕事は全うして欲しかった。S君には、その長所を活かして本番ありのお店で働くことをオススメします。
高いお金を払って日本エレキテル連合の物真似をやらさせ、グッタリ。
次回はきちんと仕事してくれるセラピストさんに当たりますように!
藍川じゅん
元ピンサロ嬢。アダルト誌にてコラム連載中。著書『大好きだって言ってんじゃん』(メディアファクトリー)が好評発売中!