元ピンサロ嬢の３０分ガチンコ勝負
【第45話】ガチンコ映画館
いきなりですが、今日は「ガチンコ映画館」と題しまして、おまんちんな映画をご紹介させて頂こうと思います。
おちん●ん愛好家の友人にお勧めしてもらったのが『温泉スッポン芸者』(72年東映)。
この映画、すごいです。何がすごいって、全編にわたるほんにゃら感(※1)・ホンワカパッパ感(※2)がすごい。
え、「ほんにゃら」も「ホンワカパッパ」も意味がわかんない？
このゆとりめ! キン消し世代なめんじゃないわよ!
とにかく、最初から最後まで完璧にお気楽なんです。超平和。
おおまかなストーリーは、「伝説の名器を持つ女の子が、亡くなった姉の代わりに温泉街の危機を救う」というもの。
竿師段平（さおし・だんぺい）と名乗る謎のセックスおじさんが芸者たちを次々と骨抜きにしてしまうので、竿師段平を温泉街から追い出すために「スッポン芸者」の異名を持つ主人公がセックス勝負を挑みます。
が、映画の前半部分で竿師段平がほとんど出てこない。「日本中の女を外人にしたい」と人体改造を研究してるおじさんとか、温泉宿の女将さんを口説こうとして間違えて幼女に夜這いしかけるサラリーマンとか、川でスッポンを探し続けて小学生に石を投げられてる青年とか、ほんのり狂った感じのキャラがかわるがわる現れて、セックス勝負に至るまで無駄なエピソード＆昭和の大雑把なギャグてんこもり。
結構シリアスな場面で何故かBGMがおちゃらけてたり、超しょうもない場面に緊迫感ある演出入れてきたりと、「えっ何!? 今の何だったの!?」と困惑しまくること間違いなしです。
竿師段平のせいで母親を失った芸者が仇討（あだうち）をするシーンがあるんですけど、何故かロケが野球場のど真ん中なんですよ。
「母の仇!」と勇ましく勝負するも、即「無限精流・佐渡渡り!」ってわけのわからない必殺技を出されて「あ～～れ～～～」ってなってた。あの着物の帯をくるくるくるーってやつ。そんで、ピッチャーマウンドでセックスしてた。よく撮影許可おりたな!
出演者の役者さんたちがみんなツヤツヤしてて、なんか楽しそうなのがいい。
この映画のBGMを思い出すと、全てのことが間抜けに見えてくる。日常の小さい悩みなんて吹っ飛びますよ!
とりあえず、スッポン芸者を演じている女優さんがフィギュアみたいな体型の奇跡的なナイスバディなので、彼女の濡れ場だけでも一見の価値ありです。
(※1)漫画「か〇あげクン」で使われる謎の単語。
(※2)79～81年放映のアニメ「ド〇えもん」の主題歌の歌詞。意味不明。
永田王（ながたおう）
ＯＬ・風俗嬢を経て現在はライター業やトークイベントなどで活躍中。
