笑っちゃうくらい痛いアラフォー 笑フォー珍生 >
【第2話】とんでもねぇージィさん!
で、なんで600万円もさえないジィさんに貸したかだよ。
さえないって本当にさえないんだよ?
ボロボロのスーツ着てるわ、いい歳こいてロン毛の茶髪だわ、40代後半なのに既に入れ歯だわで見た目年齢70歳くらい なの。なのに本人若いつもりなもんだからウザいし、うさん臭いしで。
ようは、生理的に受け付けないタイプなのよ。
なのになんで私が、信用しちゃったかっていうと…
恥ずかしながら私ってば、救いようがないレベルの占いオタクでさ。
で、手相みるのも好きなんだけどさ。
そのジィさん、マスカケ線持ってたわけ。
マスカキ線じゃないよ?(←若い子はハテ?マスカキって何?だよね。)
あ、そういや、ジィさん、私のDVD買ったことある言ってたな。こりゃ、絶対私でマスカキしてるわ。
そう。そのマスカケ線なんだけどさ、凄い強運で、天か地のどちらかの人生を歩む人が持ってる線って言われてんの。
で、私はジィさん"天"の方だと思ったわけよ。
なぜなら、ジィさんがなぜかその時持ってた、前の年の確定申告の書類見たら、ジィさんにはその年数千万の収入があったから。
今考えたらそんなもの普段から持ってること自体、おかしな話なんだけどさ。
「こりゃ、とんでもねージィさんだわ」って思ったの。
確かに、「とんでもねー」の読みだけはハズしてなかったんだけどさ。
"地"の方だった。うん(涙)
あ、そもそもなんでジィさんと知り合ったかだよね。
新宿歩いてたら、スカウトされたのよ。
そん時私、すでにAV女優だったんだけど、所属してた事務所がさ、ギャラの支払いが遅れてたり、社長が信用できなかったりで、ちょうど移籍しようと思ってた時だったわけ。
怪しいジィさんが近付いてきた瞬間は、すぐそっち系って分かったから、私も一瞬は逃げかけたよ? けど、普通スカウトマンって若い兄ちゃんとかじゃん?年イってても中年くらい。
だけどさ、ちょっと考えてみてよ。
ジィさんがスカウトしてんのよ。
なんでこんなお年寄りがいまだにスカウトとかやってんだろ?ってそれ、気にならない?
気になっちゃったのよ。私。
もう、そっちの好奇心の方が強くなっちゃってさ。
それを確かめたくて話聞いちゃったていうのが正直な所かな。
で、ジィさんって、みんなは知らないと思うけど、ワキ毛で有名な黒木香って人をスカウトして、昔ひと儲けしたことがあるらしいの。
ジィさんって、呼吸するようにウソつくからどこまで本当かは謎だけどさ。
その黒木香って人は、私が子供の頃かな?国立大卒のAV女優として一世風靡した人だったんだよ。
それがなんと。
私も国立大卒でさ。
それ聞いたらジィさん、黒木香とイメージがかぶったらしく、「第二の黒木香にする」とか言って鼻息荒くなって大騒ぎしだしたわけ。
…で。
その気になっちゃったのよ、私。
ぽよ子の部屋
元AV女優。高収入バイト経験だけはエキスパート。あれよあれよと気が付けばただいま、笑フォー。最近 また(?)ソープで働こうと就活中。